看護師を辞めたい。でも家庭がある…40代の私が悩み続けた本当の理由

転職

「もう、そろそろ限界かもしれない」
そんなふうに思いながら、今日も仕事に向かっていませんか。

看護師を辞めたい気持ちはある。 でも家庭がある。
生活のこと、子どものこと、将来の不安。
自分の気持ちだけで動いていいのか分からず、 結局、何年も同じ場所で踏みとどまってしまう。

私も、まさにそうでした。
17年間、病棟で看護師として働いてきましたが、 慣れた仕事の中でふと 「このまま続けていて大丈夫なのかな」と感じる瞬間が、何度もありました。

この記事では、「看護師を辞めたい。でも家庭がある」
と悩んでいるあなたに向けて、同じ立場で迷い続けてきた私の気持ちと、そこから少しずつ見えてきた考え方をお話しします。

すぐに答えを出さなくても大丈夫です。
まずは、あなたの気持ちを整理するところから、 一緒に考えてみませんか。


看護師を「辞めたい」と思ってはいけない気がしていた

看護師の仕事は、 やりがいがあり、必要とされる仕事です。

だからこそ、「辞めたい」と感じる自分をどこかで責めてしまっていませんか。

私自身も、 家庭があり、安定した収入があるのに仕事がつらいと感じるのは、 甘えなのではないかと思っていました。

周りを見れば、同じように忙しく働いている看護師ばかり。
弱音を吐くこと自体が、許されないような空気を感じることもありました。

でも今振り返ると、「辞めたい」と思った気持ちは、間違いでも、わがままでもなかったと感じています。

それは、心や体が出していた、大切なサインだったのだと思うのです。


家庭があるからこそ、辞めたい気持ちが強くなる理由

看護師を辞めたいと思っても、家庭があると簡単には動けません。

生活費のこと。

子どもの将来。

 もし収入が減ったらどうしようという不安。

一方で、仕事に追われて余裕がなくなり、 家族にきちんと向き合えなくなっている自分に 気づくことはありませんか。

私も、仕事の疲れをそのまま家に持ち帰ってしまうことが増えていました。
話を聞く余裕もなく、 ただ「早く休みたい」と思ってしまう。

家庭を守るために続けているはずの仕事が、いつの間にか 家庭との時間を削っていることもある。

家庭があるから辞められない。でも同時に、 家庭があるからこそ、この働き方に疑問を感じる。

この相反する気持ちは、とても自然なものだと思います。


我慢し続けた結果、心と体に出ていたサイン

私はもともと、どちらかというと我慢強い性格です。

「まだ大丈夫」
「もう少し頑張れる」
そう思いながら、長い間働いてきました。

でも、ある頃から仕事に向かう足が重くなり、小さなことでイライラしたり、何もしたくない日が増えていきました。

それでも「家庭があるから」「今さら辞められないから」と、自分の気持ちは後回しにしていました。

今思えば、それは限界が近づいていたサインだったのだと思います。

辞めたいと感じるほど追い詰められているなら、それは 逃げではなく、立ち止まる必要がある状態 です。


家庭を守る=今の仕事を続けることではなかった

私はずっと、「家庭を守るためには、看護師を続けるしかない」
そう思い込んでいました。安定した収入や、資格職という安心感を手放すことは、 家族を不安にさせるような気がしていたのです。

でも、仕事で心も体もすり減り、 余裕を失っている自分は、 本当に家庭を守れているのだろうか。
そんな疑問が浮かびました。

家庭を守るということは、「同じ仕事を続けること」ではなく、「無理なく続けられる働き方を選ぶこと」なのかもしれません。

そう考えるようになってから、「辞めるか、続けるか」だけでなく、
「どう働くか」という視点を持てるようになりました。


「辞める」ではなく「働き方を変える」という選択

正直なところ、すべてを一気に手放す勇気はありませんでした。

だから私は、「完全に辞める」のではなく、「環境を変えてみる」ことを選びました。

病棟以外の仕事に目を向け、事務職を経験してみる。パソコンを使った仕事に触れてみる。

看護師として身につけてきた正確さや調整力、人の話を聞く力は、 病棟以外でも役に立つことを知りました。

新しい環境で戸惑うこともありましたが、夜勤がなくなり、生活リズムが整ったことで、心に少し余白が生まれました。

その余白が、これからの人生を考える時間を与えてくれたように感じています。


「辞めたい」と思う気持ちは、弱さではない

もし今、「看護師を辞めたい。でも家庭がある」と悩んでいるなら、どうか自分を責めないでください。

それは、無責任だからでも、我慢が足りないからでもありません。

家庭のことを真剣に考え、仕事に向き合ってきたからこそ、 生まれた気持ちだと思います。

立ち止まることは、後退ではありません。選択肢を知ること、視野を広げること。それだけでも、心は少し軽くなります。


まとめ|答えは、少しずつ見つければいい

看護師を辞めたい気持ちと、家庭を守りたい気持ちの間で揺れるのは、とても自然なことです。

今すぐ答えを出さなくてもいい。大きな決断をしなくてもいい。

まずは、「辞めたい」と感じている自分の声を否定せずに聞いてあげてください。

働き方を変える。環境を変える。少しずつ選択肢を増やしていく。

家庭も、自分も、どちらも大切にできる道は、 きっとあります。

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